BEARSロゴ
トップページへ お知らせ、予定など 今年の予定 ベアーズの日記帳 BEARSってどんな人達? むかし、むかし・・・ BBS たのもしい仲間たち サイトマップ ベアーズ基金
ベアーズの日記帳
 2004.11.7 浜石マラソン

2004.11.7 浜石マラソン(静岡県由比町)
  • コース:由比中学校から浜石野外センターまで(距離7km、標高差530m)
  • 成績:33分55秒 男子中学生〜34歳の部:3位入賞 (総合5位/500名程度参加)
    (優勝タイム31:55)
衝撃的な体験をしてきました!!
メジャー大会ではないが、今年の締めくくりとして、標高差500M を登る7kmのマラソン大会に参加した。自分のレベルアップのため、不得意な短距離も強くならねばと思い、そして、伊豆アド、ハセツネと不完全燃焼レースの雪辱をはらすためにも、しっかり調整して運がよければ優勝を狙いたいと思いながらの参戦。
といっても、これに向けての練習開始はレース10日前と遅くなってしまった。そこから、10日間で今の自分を最大限にレベルアップをさせる練習を考えた。答えは昼休みの30分だった(※トレーニング内容に興味ある方は、直前練習方法へ)。自分ではかなりいい仕上がりだと思っての参戦。ただ、前日の体重は56.5kg、ヒルクライムレースに出るには4kgオーバー。少し気合が足りなかったのは事実かも。

ゴール手前600Mまでは、自分のイメージどおりほぼ完璧のレースができて、3km地点での10位から単独の3位まで順位をあげたのだが、そこでハプニング。僕の弱点、突然、何年ぶりかの強烈な腹痛に襲われ、急激なペースダウン。一度は3位確定を確信したが、残り600mから2人抜かされ苦しみながら5位でゴール。ゴール手前300mで僕を抜かして総合4位にはいった、その人は・・・・・。驚かずにはいられない。信じられない。衝撃的な経験だった。


東名清水ICを下りて15分、家から東名を使って1時間半、8時過ぎに由比中学校で受付を済ませた。無料の大会、ビニール袋とゼッケンをもらってあっという間に受付終了と素晴らしい。車でコース下見を兼ねてゴールへ向かった。最初2〜3kmまでは緩い上り下りでおおよそ平坦、そこからゴールまでずっと舗装路だが一気に500mupで、勾配10%程度かなと甘い考えを持っていた。ところが途中に平坦や下りもあり、20%ありそうな急坂がいくつかあった。めちゃくちゃなコースだ。途中4km地点〜5km地点(150mup7:25)、6km地点〜7kmゴール地点(100mup6:00)を8割程度の力で走った。
 足に負担をかけないよう、下りは自転車に乗って再度コース確認。下るのも怖いくらいの嫌なコースを再認識。スタート30分前に中学校に戻り、荷物を預け、10分前にスタート地点へ。静岡の知人から、一番前に速い子がいると聞かされる。小柄で細身(体重35kgくらいかとおもえるくらい)の女の子(実は小学6年生)だった。そのときは、「ふーん。軽いからのぼりは結構走れるのかな」と他人事だった。すぐに、それがとんでもないことだと気づくことになる・・・。
 スタートすると、一人だけものすごい勢いで飛び出す(凄い人がいるのだなと感心していたが、彼は2km過ぎの登り区間で急降下)。次に4人、その後4人、ここに落ち着いた。全部で35分程度のレースなので、心拍はかなり上げていくが、ほんのちょっとセーブしておかないと、2km過ぎの登りで頑張れなくなる。先ほどの女の子はなんと、2番手集団に入っている。しかも先頭を引いて。緩いアップダウンで自分も3:20程度の走りをしているつもりだったが、差がつまらない。「彼女飛ばしすぎでは?登り大丈夫かな?」と思ったが、よく考えたらそのスピードで走っていること自体不思議だった。2kmのほぼ平地区間が終わるころ、かなりばらけて、自分は10位につける。彼女は30m先、差をつめたいところだが、やはり縮まらずにその後50mと差をつけられる。どうやら平地だけでなく登りも速いようだ。飛ばしすぎて落ちてくる気配はなかった。自分も今年のレースでは最高の185〜190の高心拍をキープして頑張る(※2 心拍データ参照)(3月の大山マラソンもほぼ同じ距離だが183までだった)。10日間の練習成果でこの高負荷(高強度)の走りでも脚には乳酸がたまらない。パワーで押し切るのではなく、力を抜いて、少しでも早い動きができるよう心がけた。3、4km地点になると、少しづつ前の選手が落ちてきた。4km地点〜5km地点は試走で7:25のところを6:30で頑張り、ようやく、そしてかろうじて女の子をとらえることができ、その先でまた1人とらえ、単独3位に上がった。その前の2位の選手とは20秒くらい差があり、先頭はまったく見えない。3位どまりか。「この順位は確保だぞ」と思い、後ろとは少しづつ差をつけてあと1km地点を過ぎた。この区間もさっき6分だったので5分くらいでクリアかと気合をいれて頑張っていると、のこり600mくらい、突然の腹痛だ。昔、よくやられた腹痛。昔から内臓が弱いのだ。急激にペースダウン。もう、どうしようもない。でも、何とか逃げ切りたい。しかし、ぜんぜんペースが違う、一人抜かれ、4位に。あと300m、さっき見えなくなった女の子にも抜かされ25秒差をつけられて、ペースを落としたまま結局5位、33:55悔しい、悔しいゴール。ラスト1kmは6分かかっている。おそらく、腹痛で40秒〜1分ロスしたことになる。仮に、それを差し引いても、トップとは1分差。1kmで10秒違うことになる。修行が全然足りないと強く認識。それだけでは、終わらない。結果は、部門3位入賞はしたものの、なんと小学生の女の子に負けてしまったのだ。これで、登りが得意だと決して言えなくなってしまった。彼女には平地、緩いのぼりでは追いつけず、後半ようやく抜かせたものの最後は負けてしまった。この子の凄さに興奮してしまった。昨年より3分縮めたらしい。1500mはと聞いたら4:50程度だって。2位の女の子は51分なので、1.5倍の速さということになる。浜松の選手でかなり有名らしい。おそらく、ビッグネームになるのは間違えない。帰宅してインターネットで調べたら、全国小学生大会で優勝や大会記録を連発、男子にも勝っている大会もあるのだから、将来が楽しみだ。(児島さんでした)
彼女の成長も楽しみだが、その前に自分をもっと磨かねばと強く思った。3月の大山マラソンを楽しみにしたい。いや、本当に一生忘れられない体験だった。

ゴール後、無料の大会だけれども参加賞が配られた。地元みかんも美味しかった。すぐに売り切れたが桜えびのかき揚げも美味しかった。トロフィー、賞状、副賞、さらに知人の100位の飛賞(サラダオイル)ももらって帰ることになった。
帰宅途中、近くの桜えび館で定食を食べ、生桜えび、揚げ物など、ホントかなり美味しく我家満足。桜えびは由比港ともう一箇所でしか水揚げされない、ここの名産物だった。そして、年2回春と秋が季節らしい。さらに、帰り途中、有名な冨久屋のロールケーキを捜し求めたが、沼津店は日曜定休、長岡店はすでに売切れ、変更して美味いシュークリームを買いもとめ国道沿いの市役所そば萌里多へ。買った直後は、皮がカリカリットしてなかなかいけた。家で食べると普通のシュークリームになってしまうので要注意。
さらに、帰り道、戸塚の実家に行くのに、迷ってしまって三ツ境の相模サイクルにたどり着く。郁子は機嫌よく、シューズカバー、ポラール伝送用器具、なんとなんとMTBシューズの購入まで許可がおりてしまった。
なんとなんと、収穫の多いレースだったことか。一番は、何といっても児島さんに負けたことだが。来年も機会あれば参戦だ。みんなもどう? 小学生に勝てるかな?
               
心拍データ

【浜石マラソン直前練習の解説】 (by市塾)
 今の自分の状態を把握して、レース時点(10日後)の走りのイメージを想定。両方を結びつければ良い。目標とするイメージに近づけるために、何を+αすれば良いか。逆にいえば何が不足しているか。そして、この10日という設定期間も重要な要素となる。トレーニングの計画を立てる上で、時間軸は重要で、成果を出すのに、1年かかるもの、1ヶ月かかるもの、1週間のものと、いろいろあるはずである。当然のことだが、1年先と10日先のレースでは、やるべき練習は全く異なる可能性がある。
 さて、市塾で薦めているトライアスロンの基本の3軸は、このマラソンでも同じである。(トライアスロンを3つに分けると、普通はスイム、バイク、ランであるが、違うアプローチを考えている。@ベース持久力、Aレース持久力、B技術(動き)の3軸である・・・・市塾でこの説明を行ったが1時間以上かかるのでここでは説明省略です。)

 具体的に今回のレースに向けての練習の考え方を紹介する。

 自己の状態把握
 日頃からの感覚でも分かることだが、それに加えて、今にいたる練習内容を振り返ると良い。自分の場合、ここ数ヶ月は、ランは月間50km〜100kmと大した練習をしていない。また、強度についてもスピード練習もせずジョグ程度なので、低負荷の運動中心であった。伊豆アド、ハセツネに参戦したり、山登りをしてきたので、ゆっくり長時間のトレイルを練習してきたような感じである。ハイペースの動きは出来ない。

 レース時の想定

 7kmで530up。総時間は35分程度。35分間心拍180をキープすることが必用だ。平地では3:20前後、上りでキロ5分を切る程度で攻める。

 分析
 上記のすり付けを行う。それによって、10日間で向上できる不足分を探すのである。
 自己の状態把握から、今回のレースで必用とされる180以上の高心拍での走りに、ついていく身体と脚がない。そして、その動きを長時間維持することが出来ない。筋力が足りない。明白であった。登りのレースとなると、ものすごい速い動きというのはそんなに必用ではないが、心拍はすぐに高くなるので、高心拍での運動に耐えねばならない。通常、高心拍で運動をすれば、ある点を越えると有酸素運動から無酸素運動に徐々に切り替わり、乳酸がたまるようになる。乳酸をためない限界というのを引き上げることが今回のレースでのタイムアップに大きくつながるのである。

---運動と身体の関係(運動機能、生理学機能を結びつけて)---
 ここからは、自分の経験による感覚と想像で書くが、乳酸がたまるのに大きく2つの場合がある。心肺系の問題と、筋肉の部分的な問題。強度の高い運動を行えば、それに応じて体内の筋肉では酸素が必用となり、心肺系へ要求を出す。通常は、心拍を高くして血液を送る量を増やして対処する。しかし、限度がある。
@心肺系の問題
心肺系が弱ければ、送り出す血液量(1回の拍出量×心拍数)や血液に載せる酸素の量も少ないため、筋肉では必用としている酸素をもらえず、不足が生じて無酸素運動となり、乳酸が発生してたまってしまう。
A筋肉の問題
心肺機能が十分鍛えられて、血液中に十分な酸素が循環していたとしても、ある特定の筋肉で、その毛細血管が発達していなかったり、毛細血管が発達していてもその循環が悪かったりすると、筋肉の細部まで酸素が運ばれず、酸素不足で同じような現象が生じてしまう。乳酸が発生しても除去できない。
また、自分の感覚では、毛細血管が発達していても、筋肉量が少ない場合に乳酸がたまりやすい。高負荷の運動をさせられると、筋力が少ないと、その部位に対しての最大筋力付近で運動させられることになる。すると、自分の限界付近の動きをすることになり、その筋肉には余裕が無くなり、血液循環も悪くなる。また、筋肉をうまく動かす訓練が出来ていないと、その筋肉を使ったときに、力んでしまったりして、同様に血液の循環が悪くなる。
よって、筋肉量が不足していたり、動きの訓練が出来ていないと乳酸がたまりやすくなってしまうのである。速く長く走るためにはリラックスして血流をとめずに走らねばならないのである。フォームなど走りの技術が関連してくる。

 トレーニング目標
 (自分の不足分の把握から、それを補うためのトレーニング目標をたてる)
 上記の身体と運動の関係に書いたようなことが考えられる中、今、自分の状況では、目標とするレースペースの走りを想定るすと、心肺機能より筋力が足りない。脚が部分的に疲れて死んでしまうと感じた。よって、10日間という期間も考え、その間に完成できる筋力アップと、筋肉の上手い使い方をマスターすることを目標としたトレーニングを自分なりに試みた。目指すは最大筋力をアップさせ余裕をもった走りをすることと、負荷をかけた時のより良い筋肉の動きをマスターして、リラックスして乳酸をためない走りをすることである。さらに、筋肉細部にまで血流を流せるよう、毛細血管の活性化である。

 補足
 心肺機能向上や毛細血管の循環器の発達などには10日程度では、ほとんど、全く成果は出てこず、成果を出すにはかなりの長期間が必要となる。日頃からこれらの「ベース」は落とさないよう気をつけている。筋肉についても、10日間の訓練では期間が足りないのは明らかであるが、10日間でもやった分の成果は上がるのである。また、筋肉の動かし方などについては、10日間でも十分効果がある。本当は筋力については3ヶ月程度時間をかけられればかなりの成果を出せると思っている。また、毛細血管などのベースはあっても、高負荷の運動を行っていなければ、それらが使われない状態にあるであろうから、レース前に負荷をかけてそれらを活性化させることはとても重要なことだと思う。

 トレーニング  レース11日前からの軌跡 ⇒ 【詳細はこちら

(それ以前はほとんど練習していない。ホントです。10月は5回で計25km+ハセツネ+トレイルラン1回。)
@10.27水 25分 4.0km 坂道トレ(昼休み)
A10.28木 30分 4.0km 坂道トレ(昼休み)
B10.29金 30分 4.0km 坂道トレ(昼休み)
C10.30土 60分 スポーツクラブ
D10.31日 40分 5.0km 坂道トレ 
E11.1月 30分 4.0km ジョグ(4分40秒/km)
F11.2火 30分 4.0km 坂道トレ(昼休み)
G11.3水 ロングトレイル西沢渓谷付近
H11.4木 無し(休養) 
I11.5金 30分 4.0km 坂道トレ(昼休み)
J11.6土 20分 2.0km 動きの練習
K11.7日 レース

 トレーニング結果
 この10日間の練習で格段にレースに対応できる身体に変化した。上記リストではよく分からないはず。詳細を見て、そこのコメントも見ながら順に追っていってもらえると変化のほどを理解して貰えると思う(本当はハートレートデータもつければ客観的で分かりやすくなるのだが今回は無し)。この10日間のトレーニングによって、坂道の無酸素系でのダッシュ力が1割程度向上と、それによってレースペースに該当するような、8割、9割のペースでの走りが格段に早くなったことと、そのペースの走りで余裕が持てるようになった。当初ではあっという間に乳酸がたまってしまうような強度の走り(芝の坂で30秒ペース)でも、終盤では乳酸をためずに余裕を持って走れるようになった。これは、今回の7kmのレースでは非常に大きく効いてくる点であると思う。おそらく、35分のレースで2,3分の成果はあったのではないだろうか。自分ではレースを終え、これがBESTな計画だったと感じている。
 仮に、10日間、時間と距離を倍以上にして、ジョグを毎日10kmづつ行ったとしても、これほどの効果は期待できなかったであろう。もちろん、他の着眼点で、より良い手法もあったかもしれない。例えば2,3kgの減量だって大きく効いたかもしれない。いずれにしても、大きな効果を上げるには、何か着眼点を持って、意味のある練習をする必要があると思う。ただ、マニュアルどおり、言われたままの練習ではなく、自分にあった、そして自分のおかれている環境に適した手法を考え、それを選ぶことが、効率的な練習と言えるのではないだろうか。


               -----------まとめ-----------
 今回、自分なりに走りに関連する運動機能や生理学のストーリーを立てて、現状の自分に不足しているところを探し、目標の期間に達成できる要素を探し、それを補う練習を組み立てた。これが効率的な練習につながったと思う。ただ、与えられたメニューをこなすのでなく、自分で考えてメニューを作ると、それも楽しみにつながると思う。選手としての楽しみだけでなく、自分で成長させたというコーチとしての喜びも生まれるのであろう。
 今回、@:ベース的な心肺機能や循環器系とA:短期間でも成果の上がる筋力の話しをだしたが、それらの鍛え方にもバランスというのが重要で、注意して欲しい点がある。たとえば、それらの機能の評価として、@が6点、Aが8点である選手がいたとすると、レース結果は、おそらくその合計ではなく、その低い方の6点しか発揮できないこととなる。という想定が成り立つと、その人は、Aの8点ある筋力を鍛えてポイントを上げても、@の心肺系がついてこなければ、全く成果に現れないことになる。これが、バランスが重要であることの一つの例である。いろんな軸があった場合に、その一つを伸ばすことが全体の成果につながるかどうか、しっかり判断して計画しなければ意味が無いことになる。また、その軸によって、効果があがるまでの時間も大きく違う場合もあるので、トレーニングを計画する上で注意したい。(例をあげるとGのロングトレイルランの目的はすぐには成果の表れない心肺系、循環器系のベースアップということになり、今回のレースに向けては意味の少ない練習である。しかし、もっと先でのレベルアップを考えた時に、この時期にやっておきたかったトレーニングなのである。あとになってそのベースアップが必要だと感じた時に、急には伸ばせるものではないので、このときやりたかったということ。)
 いつ、何を、何のためにやるのかを理解してトレーニングして欲しい。

 今回は単純なランのレースを題材としたが、トライアスロンも同じように考えて、自分にあったメニューを組み立てれば、効率的にレベルアップできるはずである。普通に考えても三種目の競技は時間を要するのは明らかである。だからこそ、トライアスロンにこそ効率的な練習が必要であり、それが出来る人が良い成果を上げられると私は思う。三種目だから3倍時間をかけるのではなく、持久力という共通要素を上手く考えて計画すれば、ある種目のトレーニングが違う種目の成果UPにもつながる可能性が大いにあるのだ。これは、繰返しになるが、市塾の基本にも関連しているのである。「トライアスロンを3つに分けると、普通はスイム、バイク、ランであるが、違うアプローチを考えている。@ベース持久力、Aレース持久力、B技術(動き)の3軸である」
また、自分の能力を上げるにはいろんな方法があると思うが、その人にとって最良のトレーニングがあるはず、それを見つけましょう。トレーニングはよく考えて、効率的に!!
               -----------終わり-----------

                                    
【BY イッチー】